プロローグ
落ちていく・・・
何もない場所を・・・
上のほうで光が見えている
耳元では風が唸り、服が風になびいている
ふと、今まで聞こえていた音が消えた、風が消えた
上に見えていた光も消えた
まるで漆黒の水の中に入ったようだ
本当に何もない空間・・・
自分が落ちているのか止まっているのかもわからない
しばらくして足が何かについた
音も光もない空間をただ歩む
そのときひとつの声が聞こえた
時が来た・・・
そして何もない空間に扉が現れる
鍵が開くような音が響き
扉が強風とともに、そして鎖を引きずるような音とともに勢いよく開かれた
時が来た・・・
すべてが始まる・・・
すべてが終わる・・・